日本画を描こう |
昔に描いた日本画をちょっと描き加えることにしました。
昨日の醍醐のヨガで美大からの親友と
記憶をよみがえらせながら 少々おさらいして
久々に道具を出して
まずは 絵の具を作る準備です
「三千本膠(さんぜんぼんにかわ)」
という動物の骨や皮などから作られた
糊のもとになる固形の不思議な形の棒です
これは美大の時から使っているもので20数年前のもの
カッチカチのにかわをポキッと折って水を入れて にかわ鍋に。
防腐剤など一切入っていない天然のものなので、いったん溶かしたものは
放置しておくと腐ります 動物さんありがとう。
今は三千本膠は手に入りにくく、
粒のにかわや、液体のものが売られているようです。
昔は電熱器で温めてたけど
大学の後半は電子レンジを使ってたっけ
あ、しかしこんなのお料理で使う電子レンジに入れていいかな いいか
チーーーーン 溶かします。クルクルまぜまぜ
うわ〜この香り...思い出すな〜
これは大学の時の岩絵の具 天然の岩の粉、鉱石です
色んな色を少しずつ 実験するみたいでしょう?
日本画の絵の具はこれを使います
同じ色でも粉の細かさで発色が変わります。
使わない色はとことん使わないので今も赤や青は残っています
よく使う色は大きな瓶や袋で
トントントンと瓶から絵の具 茶鼠を出して…(好きな色です)
銀鼠と混ぜよう
にかわと混ぜます
細かい絵の具は溶けにくく、しずかにしっかり指でクルクルクルクル。
まるで正座して硯で墨をすってる時のような 静かな時間が流れます。
ヨガの境地だ...
私は連筆という刷毛よりも水の含みのよい筆を使います
水を足して よし、これで
重ねて塗ります そ〜っとね
細かく白っぽい絵の具は刷毛目が残って、う〜んそういえば難しかったな
粗い岩絵の具を塗ってから上に細かいのを塗ると
下の絵の具がまだらに現れたりして、それを重ねて微妙な色を作っていきます。
猿の絵も娘が水鉄砲して遊んだ時に
絵に水滴が飛んで付いたので色を塗り直します
この日本画の絵の具の
豊かでニュアンスのある渋いいい色が
「絵を描くなら日本画しかない!」と思ったきっかけでした。
それまで使っていたクレヨンや色鉛筆やチューブの絵の具は、
そのままでは どれも好きな色がなく、
小さい子どもの頃から絵の具のパレットにはいつも
白と水色をまぜた空色に
パレットの端にあった黒や茶色をちょっと混ぜたりして、
いい感じにしずんだ独特な色が好きでした。
描く絵には そんな色ばかりを好んで作って塗っていました。
初めて日本画を見た時の繊細な岩絵の具の色づかいや墨の線に
子どもながらに感動しました。
絵の具の名前も
柳鼠(やなぎねずみ)
梅鼠(うめねずみ)
女郎花(おみなえし) 鶸茶(ひわちゃ)
緑青(ろくしょう) 錆青磁(さびせいじ)
他にも青みのあるグレーの 青鈍(あおにび)
コバルトブルーの 瑠璃色(るりいろ)
赤っぽい茶の 紅檜皮(べにひはだ)など まだまだいっぱ〜い
素敵な名前のついた色ばかりでしょう
なぜ日本画を選んだのか 忘れそうになっていました。
私の中にこの伝統色彩が流れているんです
金太郎あめみたいに 切っても切っても同じ
好きな色は変えられません
またいつか最初から日本画を描こう
春になるたび、ミモザを描きたいと思うのですが、なかなかです。
まずは心打たれるような、どうしても描きたいものと出会って
それをよく見てスケッチするところからスタートです。
今までに描いたスケッチや日本画
最近父は膠溶かすのが面倒で液体のを使ってるみたい。
父はどんな絵を描くときでも必ず下地に紫や緑、真っ赤や黄色などを
塗りまくり、その上から風景を描きます。
初めてその下地を見たときは「つ、ついに、父もオカシクなって
しまったのか…」と(笑)
しずくちゃんもむっちゃんの血を受け継いで、絵が上手なんですねー。
バスにはあまり乗らないけど、どこかで当たったら嬉しいなぁ。
うちは父の血はわたしではなく娘が受け継いでしまったー。
下地にはわざと色んな反対色を塗っておくんだ〜
私は発色をよくするために黄や、まっ青や赤や…一緒だね
細かさを変えて塗るの
下地はみんなだいたいそうするのかもね
だから途中の絵は私もすごいことになってるよ ピカソ!
ひひひ お父様、今もずっと描かれてるのかな すごいね